都市計画法:都市計画法の種類②
1.特別用途地区
用途地域内の一定の地区における、その地区の特性にふさわしい土地利用の増進や環境の保護など特別の目的の実現を図るために、用途地域の指定を補完して定める地区のことです。
例えば、商業地域内に学校がある場合に、風俗施設などの商業施設に規制をかける等です。
2.高層住居誘導地区
利便性の高い高層住宅の建設を誘導するため、容積率の最高限度のほか、必要に応じ建ぺい率の最高限度額、敷地面積の最高限度額を定める地区。
第一種住居地域・第二種住居地域・準住居地域・近隣商業地域・準工業地域で、容積率400%又は500%と指定されている地域に定められる。
地区内では一定の要件を満たす住居系の建築物は、通常の1.5倍までの容積率の緩和があります。
3.高度地区
高度地区とは、用途地域内において市街地の環境を維持するために建築物の高さの最高限度を定め又は土地利用の増進を図るために建築物の高さの最低限度を定める地区。高度地区内では、建築物の高さが規制されます。
4.高度利用地区
高度利用地区とは、用途地域内において市街地の土地の合理的かつ健全な高度利用と都市機能の更新を図るため、容積率の最高限度及び最低限度、建ぺい率の最高限度、建築面積の最低限度及び壁面の位置の制限を定める地区のこと。再開発を行う地区に指定されます。
5.特定地区
特定地区とは、市街地の整備改善を図るため街区の整備又は造成が行われる地区について、その街区域内における建築物の容積率、高さの最高限度及び壁面の位置の制限を定める街区のことです。大きく高い建築物の建築を目的とする都市計画です。例:新宿の高層ビル群や池袋サンシャイン等。
6.風致地区と景観地区
風致地区は、「都市の風致を維持する」ために定める地区。
景観地区は、都市計画により建築物のデザインや高さを制限して、市街地の良好な景観の形成を図ります。
7.地区計画
地区計画とは、建築物の建築形態、公共施設その他の施設の配置等からみて、一体としてふさわしい良好な環境の街区を整備し、開発し及び保全するための計画です。
地区計画は市町村が、地域の実情に即して地域住民の意見を取り入れ策定します。土地の区画形質の変更、建築物の建築などを行おうとするときは、行為に着手する日の30日前までに、市町村長に届出が必要です。