宅地造成等規制法
1.宅地造成工事の許可
都道府県知事は、宅地造成法に伴う崖崩れや土砂の流出による災害が生ずるおそれが大きい市街地等について宅地造成工事規制区域を指定します。規制区域内における宅地造成工事については、知事の許可が必要です。
都市計画法上の開発許可を受けて行われる開発許可の内容に適した工事については不要。
2.宅地造成工事に該当しなくても、届出が必要な場合
①規制区域が指定された際に、既に宅地造成工事を行っている場合は造成主は、規制区域の指定の日から21日以内に届出
②宅地において、高さ2mを超える擁壁や排水施設について除却工事を行おうとする場合も、工事に着手する日の14日前までに届出が必要
③宅地以外の土地を宅地に転用した場合には、転用した日から14日以内の届出が必要。
3.保全義務等
規制区域内の宅地の所有者等には、宅地造成に伴う災害が生じないよう、宅地を常時安全な状態に維持するように努めなければならないという保全義務が課されます。これに違反する場合、都道府県知事は、災害防止の発生のおそれが大きい場合には、擁壁等の設置、地形の改良工事等の改善命令をします。
4.造成宅地防災区域内の制限
規制区域外の土地については、宅地造成に伴う災害で、居住者に危害を生ずる恐れが大きい一団の造成宅地区域につき造成宅地防災区域を指定します。区域内の造成宅地の所有者等は、災害防止責務に努めなければなりません。これに違反する場合には、都道府県知事は、その造成宅地の所有者等に対し災害防止措置勧告ができます。さらに、必要に応じ改善命令ができます。